マイクロスピーカーエンクロージャーの設計
小型および超小型のスピーカーのエンクロージャーは、スピーカーを保護し音量を強化するためで、大型スピーカーのエンクロージャーと同様の目的があります。簡単なガイドラインに基づいて設計された一部のエンクロージャーは、ほとんどのアプリケーションのニーズを満たします。
スピーカー101
剛性フレームに吊り下げられた振動板で構成されているスピーカーは、前後に自由に移動させることが可能です。ワイヤーのコイルは振動板に取り付けられ、永久磁石の極間に吊り下げられています。このワイヤーのコイルに電気信号を印加すると、磁界の移動が発生します。振動板はコイルの動きで振動し、音として検出される空気圧の波動が生成されます。これらの空気圧の波動は、スピーカーの前面と背面の両方から同様に良好に放射します。前後の圧力波は位相がずれているため、お互いに部分的または完全に打ち消し合って音のレベルを下げることができます。
スピーカーエンクロージャー
エンクロージャーのフロントキャビティは、スピーカーを物理的に保護する役割がありますが、希望する音の減衰を最小限に抑える設計をする必要があります。
スクリーンを使う、またはソリッドプレートに円形またはスロット付きの穴をあけるといった方法は、スピーカーエンクロージャーのフロントキャビティーを作成するための一般的な方法の一つです。フロントプレートのわずか20%の穴パターンを除去することで、スピーカーの保護と音の減衰を最小限に抑えつつ、スピーカーのサイズとほぼ同じ穴の配列を作ることで、音を効率的に伝搬できます。エンクロージャーの前面はスピーカーのスペースを確保する必要があり、これにより可動式の振動板がエンクロージャーに接触することを防ぎます。一般的に、ほとんどの小型スピーカーおよび超小型スピーカーには、1から2 mmが十分な間隔です。
通常スピーカーエンクロージャーの背面は、背面音圧の波動の放射を防止する設計がなされています。後方圧力の波動を利用してスピーカーからの正面の音を増強するようにリアエンクロージャーを設計することは可能です。しかし、これはデザインが複雑になり、当ブログで扱う範囲を超えてしまいます。
リアエンクロージャの効果的な設計は気密性のあるキャビティの確保です。キャビティの内部を吸音材料で充填するか、壁を十分に硬くして音の反射を防ぐ必要があります。
リアキャビティの容積は、スピーカーの効率とサイズとの間の妥協点です。小型または超小型スピーカーを使用するアプリケーションでは一般により小さいサイズが理想的でしょう。残念ながら、スピーカーの振動板の動きにより、小さなリアキャビティの容積はリアエンクロージャー内の空気圧に大きな変化を生じさせてしまいます。このような空気圧の変化は、スピーカーの振動板の動きを抑制し、スピーカー前面から発生する音量を制限します。リアエンクロージャーの容積を設計する際は、小型のサイズと最小の圧力変化の間でバランスを取ることが理想的です。スピーカーの直径にほぼ等しいリアキャビティの深さを作り上げることは、小型スピーカーと超小型スピーカーのアプリケーションにとっては有効な出発点と言えるでしょう。同時に、リアキャビティの投影面積を拡張することで、キャビティの容積を維持し同時にキャビティの深さを縮小することができます。
スピーカーエンクロージャーのフロントとリアのぴったりした接合部は、リアキャビティからスピーカーの前面への音の伝播を減少させるのに役立ちます。フロントとリアキャビティの間のインターフェースにスピーカーをしっかりと設置する必要がありますが、これはスピーカーがリアエンクロージャーの構造の一部として機能するためです。スピーカーをしっかりと設置し、スピーカーとエンクロージャーからガタガタ音が発生しないようにします。スピーカーフレームをエンクロージャーに設置するときは高密度フォームがしばしば使用され、安全でタイトフィットな構成を作るのに役立ちます。
スピーカーエンクロージャーの設計は矛盾するパラメータ間のバランスですが、わずかな労力で許容範囲の妥協点を見つけることができます。これらの簡単なガイドラインに従うことで、オーディオ専門家を必要とせずに、小型スピーカーと超小型ロスピーカーから優れた音質を実現できます。Same Skyは、優れたサウンド品質とシンプルな設計統合に最適化された密封型スピーカーも提供しているので、独自のエンクロージャーを設計する必要がないもう一つのサウンド出力オプションをエンジニアに提供します。
スピーカーエンクロージャーの概要
フロントキャビティ
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穴パターンの部位スピーカーの部位の少なくとも20%
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スピーカーフレームからの間隔1-2 mm
リアキャビティ
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建設剛性フレーム
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充填剤吸音
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深さスピーカーの直径にほぼ等しい
スピーカー設置
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安全な設置ガタガタ音の防止
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高密度のフォーム設置の容易性